自宅待機・隔離生活の心得
帰ってきたぞ―――――――――!!!!!!
前回、病院のベッドで日記を書いたのが4日前
4月末までの入院予定がたった数日で帰ることになった
病院に到着だあ~!!!!!!
— 備蓄飯 (@umaibichiku) 2020年4月9日
感染対策をバッチリして、入院生活楽しむぞー!!
院内感染を恐れて、行きはかなりの大荷物
入院中はなるべく使い捨てですませられるものを使い、廃棄しながら荷物を減らし、家に持ち帰るものは最小限にしなくてはならない
着替えや洗面用具の日用品とは別に、ティッシュ、古タオル、割りばし、ストロー、飲み水、清掃用はもちろん食事用のアルコール消毒剤、洗剤とスプレーボトルなどの感染対策用品が荷物のほとんどを占めていた
個人的に使ってるのは食品に使えるアール90というものだけど、有名なのはパストリーゼかな
感染予防のためにも、家にウイルスを持ち帰らない為にも。エコには反するが今は仕方ない、命にはかえられないのだ!!
・・・というつもりだったのに、実際はスーツケースを開けることなく帰宅となったため、術後の痛みもあって帰りは大変だった。手提げバッグひとつで済んだやん。。
まあ、とにかく早く帰ることができたのは良かった
少しでも早くリスクのある場所から離れるべきだ
自分や家族のためにも、これからも厳しい戦いを続けなくてはならない医療従事者の方たちのためにも、だ
しかし、大変なのはこれから。。。
もし自分が感染していたら?家族は一切外出していないため、ウイルスを持ち込む可能性があるのは自分だけだ
退院後は離れで家族と別に生活することにした。2週間の隔離生活のはじまりだ!
ただ、この期間も実際のところどうなのだろう。。それ以上たってから症状の現れる場合も多々報告されているわけで。。。
悩ましいところだけど、判断はとりあえず2週間後
実は今回の入院前にも、先月末急遽別の病院へ入院したため、その後1週間は離れで生活していた。幸か不幸かそのために事前準備もしっかりできて、今のところ不便はナシ
カセットコンロにポット、手洗い場もトイレもあるし、ネット環境も整っている
洗濯は手洗いで済ませて干しておき、お風呂はないけどお湯に沐浴材を溶かし清拭で済ませている
こどもの使っていた余りがあったのでスキナベーブを使っているけど、この匂いがなんとも癒されるよね。。。
もしもの隔離生活のために購入しておくならこのような専用品もあるみたい
注意したいことが1点、介護用品は便利なものが多いけど、必要としている人が困ることのないよう、買いしめるのはやめようね
まだ春先という季節だから良かったけど、夏場だとお風呂無しはちょっと厳しいかもしれないな。。。
凝った調理はできないものの、こんな感じでとりあえず衣食住に困ることはない
ただ、ときおり母屋から子どもらの声が聞こえてくるとほんのり寂しい気持ちにはなる
会いたいし、話したいし、いつものようにぎゅっと抱きしめたい
イタリアでは、バルコニーや窓辺に出て皆で歌をうたい楽器を演奏する様子がSNSでいくつもアップされていた
隣人や向かい合う人たちと共に励まし合い、心をつなげている
そう、隔離生活で困っていることといえばただひとつ、孤独が何より辛い
先日に続き今回の隔離生活でいちばん感じていること、それは孤独との戦い。それにつきる
熱があろうと自宅待機だろうと平気で旅行だジムだと外出しまくる老人、ライブやコンサートに行く若い世代が正直理解できなかった
しかし、許しはしないがなんとなくわかった気がした
みんな寂しいのだ、孤独に耐えられずひとりではいられないのだろう
自分なら家族、特に子どもが全てだ
一緒に料理をつくって映画を見て、どうでもいいことでケラケラ笑い合う日常がなによりも大切だ
それが叶わない今、家族のためを思えばこそ耐えられるが、あまりにも1日は長すぎる
家族に会えないこの時間があと2週間も続くのか~と思うとちょっとうんざりする。
Stay home 今は家にいることがみんなを守ることになる、そう頭では理解していても、正直やっぱり少し辛いものがある
心のよりどころが家族ではない人だったらどうだろう?
友達と楽しく過ごす旅行がなによりの生きがいだという人も、
ジムでストイックに運動することこそが日々の活力だという人も、
仕事して稼いだ給料すべてを自分の愛するアーティストに使う勢いの人だっているだろう
実際にどのタイプの友人もいる、それ自体はなにも悪いことじゃない
それ以外にもたくさんあるだろう、皆それぞれ大切にしているものが違うのだ
自覚がありながら感染を拡大させてしまった人たちは、確かに軽率だった
でも、入ってくる情報はテレビや新聞のみ。正しい危険性もわからないまま、大切なものを全て捨てて家にいることができなかったのかもしれない
周囲にもそれをとがめる人はいなかったのだろうと思う
もちろん許すわけでも擁護するわけでもないが、、、
このブログを始める少し前にTwitterで備蓄飯というアカウントをつくった
匿名掲示板でウイルスについて知り、備蓄をはじめ、仕事をやめ、自主休校し、自分も家族もそれまでとは状況が一変してしまった
でも周囲はなにも変わらない。周りには今まで通りの世界がある
この時も孤独だった。匿名でいいから、この恐怖をどこかへ吐きだしたかったのだ。家族以外のだれかに共感してほしかった。
備蓄をすすめ、ひたすら家にこもり家族を守っても、周囲は理解してくれない。
Twitterの画面の向こうには自分と似たような人が大勢いた。
仕事を辞め自宅から出ない選択をした人達、見よう見まねで畑を耕し始めたという若者、周囲に反対されても学校に行かせないと決めた母親、このままではいけないと必死にもがく多くの人たち
一人じゃないと感じたし、心がささくれたときに見ると励まされた
今回思い切って、入院前に実名のSNSでもとうとう発言することにした。休校を伝える学校関係者以外にはあまり声を大にして言ってこなかった。
インフルと変わらない、たいしたことない、みんな騒ぎすぎ、あの店に行ってきた、飲み会行ってきた、、、
こんな言葉ばかり並ぶSNSでは、自分はまるで宇宙人だった
飲食店をやっている友人に店を開けるなと言うことが、その日暮らしをしている友人に仕事を休め家にいろと言うことが、それらがなにを意味しているかもわかっていた
ただ、入院中もしものことがあるかもしれないと思えば、この際周囲になんと思われようとどうなってもいいと思った
自分の言葉をリアルの友人たちが読むことで、たった一人でもいいから行動を変えてほしいとおもったのだ
いよいよ自分だけでは家族を守れなくなってきた。熊本県でも続々と感染者が増えだし、恐怖は自分の住む場所へと日々近付いている
意を決して数年ぶりに更新したSNSは、思った以上に反応があった
同意してくれる友人もいれば、考えなおすことにしたという友人もちらほらいた
ここ1か月で飲食店は軒並みテイクアウトや宅配、家で過ごせるように弁当や冷食へと変化していたし、いつのまにか仕事を辞め実家の農家で働いていたという友人も多かった
なにより、
大丈夫か?協力しなくちゃ、家で過ごそう!自分も困ってる、悩んでる。助け合おう!なにかできることはないかな?
並ぶのはこんな言葉ばかり。嬉しくもあり、もういよいよそこまで迫ってきているのかと恐怖も感じた。
それでも、みんな不安だったのだ。そして皆孤独に頑張っていた。言えなかったけど、実は、本当は、、、、こんな言葉が多かった。
旅行友達のように、壮大な景色に美味しい食事、風情ある温泉街を一緒に楽しむことはできない
急に自宅をジムのように改造するのも、アーティストを呼んで自宅でライブするのも無理だろう
自宅で孤独と戦うには、どうにかしてそれにかわる新しい楽しみを見つけなくてはならない
過去の旅行先の写真を見返して、お気に入りの写真を行ったことのない人達に公開してみるのもいいと思う、見た人がまるで旅行に行った気分になる言葉を添えて
ジムでの成果と自宅トレーニングの成果を比べる実験を始めたっていいし、好きなアーティストの映像や音楽に朝から晩までどっぷり浸かってもいい
読書でも、料理でも、映画でもいいし、園芸、手芸、ゲームでもなんでもいい
とにかくやってみるしかない
自宅にこもりだしてからはじめたことがいくつかある
パン作り、家庭菜園、ダコタファイヤーホール、火鉢用の草木灰作り、さまざまな草木の種類、薪について・・・
今日は庭の桜がなんという名前なのか調べてみた
何百種類もある桜の名前と写真を見ながら、おっ!!と思うものを見つけることができたし、どうやら食べられる種類のようだし、塩漬けにしてあんパンに乗せようかと楽しみも増えた
子どもにもクイズと称し、庭の桜の写真と、今日調べたたくさんの桜の写真を送った
同じ名前が返信されてくるといいけど。。。
できる生活が限られているので似たような方向にはなるが、初めて知ることはとても楽しい
もし、どうしても興味のわくものに出会えない、そんな気力すら無い時には
久しく連絡をとっていない友人に、家族に、きょうだいに、親戚のおばちゃんでもいい
電話でもメールでも、Skypeでも流行りのZoomでもいい
「元気にしている?心配だよね、一緒にがんばろうね。今日、なにしてた?」
たったそれだけでも、孤独は少し軽くなると思う。自分も、相手もだ。
今私たちにいちばん必要なのは、人と人とのつながりなのかもしれない